2012年2月27日月曜日

第5話 人としての尊厳を取り戻せ!

俺の名はStars。
ふっ、このブリタニアではスライム以下の価値しかない男さ。
俺は今、実の妹に自身の存在を否定されミノックの酒場でひっそりと飲んだくれている。

「うう、Prettyのやつ・・・」
ぐびぐび。
「俺が、今までどんなに苦労してきたか・・」
ぐびぐびぐび。
「そうさ、俺は何も悪くないさ」
ぐびぐびぐびぐび。「ひっく!!」
「あのアマ、あのアマあのアマ!!
ぐびぐびぐびぐび。「げっふ~~!!」

「そうさ、よく考えりゃなんで俺が家を出て行くんだよ!ねぇマスター」
マスター「・・・・・・」
「俺はこう見えてもレスリングのGMだ!制作しか脳の無いあのアマに、ちぃとばかり
わからせてやるしかねぇ!!」
マスター「・・・・・・」
俺は酔っぱらった勢いに任せ、勘定をすませると(元)俺のタワーへと向かった。

「出てこい、Pretty!お兄様がおかえりだぁ!ヒック、出迎えんかい!!」

バーン!!俺は玄関のドアを乱暴に蹴り開けた。

「いたかぁ?いやがったよこのアマ!泣いて謝ったって許さねぇぞぉう!?」
「ふっ・・・・」
「てめぇは今からボコボコにツラぁ腫らせて、俺に許しを乞うんだよ!!
フハハハァ!!覚悟はいいかぁ!?」

俺はPrettyに掴みかかるべく襲いかかった。
その瞬間俺の右手に激痛が走った。

「お、お前はShooting!」

ここで末の妹Shootingを紹介する。
今でこそ白豚としてグロリアスレディとなり、カルマも2万もある。
しかしこの当時のスキル構成は
槍100
タク100
アナ100
ハイド100
マゲ100
EI100
瞑想100

ダンジョンのL5の宝箱の近くでハイディングし、宝箱を開けて回るトレジャーハンター
を殺して奪うという、チンケなPKであった。
(昔はフェルッカのダンジョン内部もリコールできた)
その性格はセコく、そして残忍。
戦闘スキルの無いトレジャーハンターには毒を塗った槍で襲いかかり、
強力なPKKにはハイディングを駆使して戦わず逃げることのみに専念する。


そのShootingがハイディングしていた?なんのために?

俺の頭脳が瞬時に警報を鳴らす。
身の危険を感じ、リコールの詠唱を始める。
ブス!ブス!!ブス!!!
「うぎゃあああああ!!!」
「逃がすんじゃないよ!!Pretty!!」
「わかってますわ、お姉さま・・・」
「泣いて・・・・謝っても・・・・・・許しませんわよ?」
そこには、黒閣下、いや緑閣下よりも恐ろしい顔をしたPrettyがいた。

「お兄様?今からボコボコにお顔を腫らせて私たちに許しを乞うのよ?おわかり?」

反撃しかないか?い、いや槍の名手にレスリングで勝てるわけもない!!
逃げることもできない!!!

ふっ、死んだな俺。

「安心なさってお兄様。実の兄を殺すなんて野蛮なことはしませんわ?
死なないギリギリのところまでいたぶってあげる!!」

Prettyが舌なめずりをする。

「復讐なんてバカなことを考えないように、骨の髄まで教えてあげる(はぁと)
私を見ただけで震えるくらい、幕末の拷問より痛ぁくしてあげる(はぁと)
アハ、アハハハハ!!!」

ガタガタガタ・・・・。
「・・・・許して。」
俺はあまりの恐怖に震えた。

「悪いお兄様。少しは耐えてくれないとつまんないじゃないの。
針?煮えたぎった油?爪?歯?目?色々試すことはあるのよ?」

ゆゆゆ、許してください!!!

「だぁめ(はあと)」
Prettyはニッコリとほほ笑んだ。


その後、このタワーは拷問絶叫タワーと呼ばれている。

俺の尊厳などもうない。
なぜって?俺はスライム以下だから・・・。

続く・・・・と思います。